消費者が言う「美味いお米」とは
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消費者が言っている「美味いお米」とは、いったいどういうものを指しているのでしょうか。
産地側が考えている「美味しいお米」と、米屋が考えている「美味しいお米」と、消費者が考えている「美味しいお米」とに、ズレはないのでしょうか。
自分たちが一生懸命にこだわったお米を栽培しても、思った以上にお米の販売が伸びなかった、「美味しかった」と言われなかったという経験を持っている産地の人も多いいと思いますが、それは、消費者が言っている「美味いお米」と、産地が考えている「美味いお米」との考え方が、違っているからかもしれないということも考えてください。
お米の美味しさとは
お米の主な成分は、たんぱく質・デンプン・脂質・ミネラル・水分だと言うことは、知っていると思います。
そして、これらの数値が、バランスよく配合されているお米が、今までは「美味しいお米」と言われていました。
またデンプンには、「アミロース」と「アミロペクチン」の2種類があって、粘りと硬さのバランスについては、この2種類の比率によって決まることも、知っていると思います。
今までは、アミロペクチンが多いお米は、粘りがあるなどプラスの評価となり、アミロースが多いお米は、硬い・パサパサしているなどマイナス評価となっていましたが、決してアミロースが多いと「美味しくない」というわけではないと思っています。
同じ品種であっても、産地・地域・土壌の性質・水質・気候などによって、お米の特徴は違って当然だからです。
お米についての消費者アンケート
消費者から、お米についてのアンケートをとると、思った以上に出てくる産地名と品種名が少ないことが分かります。
そして、消費者から出てくる産地名と品種名は、全てスーパーや量販店で「特売のお米」として販売されているものばかりだということも分かります。
スーパーや量販店で、たとえ「特売のお米」であったとしても、お米を販売することによって多くの消費者の目にとまることは事実ですし、その効果も、アンケートをとると産地名として出てくる現実を考えると、決して無駄ではないと思えるのですが、消費者とって「特売のお米」というのは、いったいどのように映っているのでしょうか。
産地が生き残る為には、ただ「売ってしまえばよい。売れてしまえばよい」という古い考え方のままではなくて、消費者の立場に立った考え方をしなくてはいけない時代となっています。
アンケート お米について?
★知っている品種 魚沼産コシヒカリ・コシヒカリ・あきたこまち・ひとめぼれ・きらら397
★知っている産地 新潟県・秋田県・宮城県
★高いお米 魚沼産コシヒカリ・無農薬
★安いお米 きらら397・茨城コシヒカリ・千葉コシヒカリ・はえぬき
★美味しいお米 魚沼産コシヒカリ・コシヒカリ
★美味しくない米 特売のお米・きらら397
アンケート後の聞きなおし
★知っている品種 ミルキークイーン・ササニシキ・ヒノヒカリ
★知っている産地 北海道・千葉県・茨城県・山形県・富山県
「そういえば知っていた」という返事が返ってくるので、知らないというより「忘れていた」というのが現状だと思います。
ということは、結果として、普段のお米を選ぶためには「考慮されていない」ということが分かります。
「美味いお米」の消費者イメージ
アンケー結果からも分かるように、消費者がもっている「美味いお米」のイメージは、ほとんど1銘柄(1品種)に固まってしまってしまっています。
“コシヒカリ”の全盛期がこれからも続くのであれば、もしかしたら、このままでも良いのかも知りませんが、自分は「これは危険なイメージ」だと思っています。
品種が生き物である限り、必ず「終わり」はある物ですし、全盛期の気象条件と現在の気象条件は異なっていますし、栽培方法も変化しています。さらに、消費者の好みも変わっていきます。
今消費者がもっている「美味いお米」のイメージは、まさにイメージで、本当にお米の美味しさを知って、選んでいる消費者は、思った以上に少ないと感じています。
★美味しいお米=魚沼産コシヒカリ=コシヒカリ(新潟限定)=高いお米
消費者のコメント
◎魚沼産コシヒカリって美味しくないの。私の味覚がおかしいのかしら
◎コシヒカリを買うなら有名産地
◎コシヒカリを食べさせていれば文句を言われない
◎コシヒカリなら美味しいはず
◎安くて買っても失敗しないお米は新潟県
◎他品種を買うなら特売品で充分
◎特売品でもコシヒカリなら、そこそこ美味しい
上のことからだけで考えてみると、確かに産地側が言っている「コシヒカリしか買ってくれない]「他品種は業務用として生き残る]「スーパー・量販店が唯一の販売先」といえるのかもしれませんが、販売価格・生産量・将来性などを考えてみると、これで産地側は生き残っていかれるのでしょうか。
また、さらに温暖化が進んでしまっても、安全なお米として農薬を限界まで減らし、品質・食味・生産量を保ったまま、“コシヒカリ”を作り続けることは出来るのでしょうか。
そして、それは良いことなのでしょうか。